競技かるたを始めよう【練習参加編】

競技かるたをしてみたい!

競技かるたを扱う少女漫画『ちはやふる』が大人気となったことで注目され始めた競技かるた。「競技かるたってかっこいい!やってみたい!」と思われた方も多いと思います(^ ^)

今日はそんな方々のために、【練習参加編】として、実際に練習会に参加するときの方法や心得をお教えします!

練習会に参加する前に

「競技かるた楽しそうだったから練習会に行きます!」といきなり練習会に参加するという方法もないというわけではないのですが…そこで一から十まで全部親切に教えてくれる!とまでは期待しない方がいいです。練習会は練習試合をすることが目的なので、長ーくお話しできる時間はないと思います。

決まり字やルールをぼんやりとでも覚えてから練習会に行く方が、相手方にとっても親切ですし、すぐに練習試合に参加できる可能性もあるのでお互い助かります

蜂丸(サイト管理人)の通う練習会も、何度も初心者が来ているので、自分の経験を基に、どこまで覚えて来てもらった方が助かるかというのを具体的に書いていきます。

「決まり字」という概念は知っててほしいけど、全部覚えてなくていい!

正直なところ、競技かるたは百人一首の上の句と下の句が全部言えるからと言って試合で勝てるかというと、そうではありません。

決まり字で札が取れないと、いつまで経っても札は取れません。

そのくらい、「決まり字」は競技かるたの大前提となるものなのですが、それを知らないで来られると説明が長くなってしまいます。

「決まり字」とは何かは必ず覚えていってください!「決まり字」はそこまで読まれたら札が取れるもので、「ちはやふる…」の歌だと、決まり字は「ちは」というように。

ただし、百首全部の決まり字を覚えて来て欲しいというわけではありません。

むしろ百首全部の決まり字を覚えていれば、「なかなかやるじゃん!」というようになります。でも、百首全部覚えるなんて結構時間かかりますよね。試合を経験しながら、徐々に全て覚えていけばいいと思いますよ。

では、具体的にどこまでの決まり字を覚えて行けばいいのか。

蜂丸のオススメは、一字決まりから二字決まりまでです。

決して、「あいうえお順」で覚えようとしないでください!小倉百人一首は「あ」から始まる歌が一番多いんです。最初から挫折してしまいます。

絶対おすすめなのが「むすめふさほせ順」です。決まり字の短い歌の順番ですね。この順番のどこまで覚えるのがいいかというと、

 

むすめふさほせ うつしもゆ

 

までです。間の空白がありますが、それより左が一字決まりで、右が二字決まりですね。

決まり字の覚え方は様々で、表が決まり字、裏が下の句の単語カードを作ったり、決まり字暗記用のアプリを使ったり。決まり字の覚え方についてはまた詳しい記事が書けたらなと思っています。

「むすめふさほせ うつしもゆ」を覚えるだけで17首は覚えられます。さらに、試合でこれらの札が全てない試合というのはほとんどありません。必ず一枚は取れる札が入ってるはずなので、それを確実に取りましょう。

さらに、練習会によっては初心者用の札を準備してくれているところもあります。その札であれば、覚えて来なかった札でも取れるようになってますよ。

まとめると、

上の句と下の句の丸暗記なんてしなくていいから、「むすめふさほせ うつしもゆ」の決まり字と下の句を暗記していこう!

ということになります。

ルールは「音を出してはいけないタイミング」をとにかく覚えて!

お手つきとか、札を送るとか、手をあげるタイミングとかももちろん知っておいたら助かりますが、初心者にはとにかくこれだけ!「音を出してはいけないタイミング」だけ守っておいてくれればいいと蝉丸は思っています。

「音を出してはいけないタイミング」とは、下の句と次の上の句の決まり字までが詠まれる間の数秒のことです。

ここだけはとにかく動いたらダメなんだと、鼻をすすったり咳もするのも遠慮して欲しい瞬間なんだと強く主張したいです。

お手つき、札を送る、手をあげるなどはその都度練習相手が助言できますが、音を出してはいけないタイミングで助言はできません。

それに、このタイミングで音を出してしまうと周りの試合にも悪影響を及ぼしてしまいます。ルールを知らないことで周りに悪影響が出るのはこれだけだと思います。

以前の記事でも書きましたが、この「音を出してはいけないタイミング」では服の擦れる音も出してはいけないんです。まさに無音の世界を、その場の全員が協力して作り出す必要があるのです。

試合をするときも、見学をするときも、このタイミングだけは音を出さないでください。お子さんの付き添いに来られた保護者の方も音を出さないようにしてください。

とはいえ、ほんの数秒の間のお願いです。他の場面では動いてもらってもちろん大丈夫です。特に見学される方はかしこまって正座して見学しようとされるのですが、足を崩して見学してもらうようにしています。

正座で足が痺れて、先ほどの「音を出してはいけないタイミング」で動かれることの方がよっぽど怖いのです。

 

まずは練習会の見学から始めよう

さあ、事前の準備もできたら近くの練習会に参加してみましょう!

と言いたいところですが、いきなりの練習参加は緊張しますし、練習会の進め方も理解していない中だとなかなか難しいと思います。

早く参加したい気持ちは抑えつつ、見学するところから始めましょう。

まずは、近くの練習会がどこにあるのか探しましょう。

近くの練習会を探そう

日本のどの都道府県にも練習会はあります。

外国にも練習会はあります。

まずは全日本かるた協会の「かるた会紹介」のページで、通いやすいかるた会を調べてみましょう。

いろんなかるた会のサイトを見て、そこから感じられる雰囲気も参考にしてください。

全日本かるた協会のページにリンクが貼られていないけど、それぞれのかるた会に関する別のサイトやSNSがある場合もあります。

気になるかるた会があれば、そのかるた会の名前をネットで検索してみると良いでしょう。

見学希望の連絡をしよう

目星がついたら、そのかるた会に事前に練習会の見学希望の連絡をしましょう。それぞれのサイトや、問い合わせフォームに移動できると思います。

練習会の日程や曜日が書かれている場合はその日に合わせて行きましょう。

かるた会によっては、初心者向けの練習会を催しているところもあるので、そういう練習会があればまずはそれに参加するようにしましょう。

 

連絡する項目は主に以下の通りです。

・初心者であること。

・ルールや、決まり字をどのくらい覚えているか。

・どの地域に住んでいるか(場合によってはもっと近い練習会を紹介されることもあります)

・何日の何時頃に行こうと思っているか(試合中の時間だと対応できなくなるので)

これらを踏まえると、だいたいこんな感じになるかなと思います。

コピペで使ってもらっても構いません!

 

例)

〇〇協会 ご担当者様

初めまして。〇〇に在住している〇〇と申します。

〇〇練習会への見学を希望しています。

初心者ですが、大まかな試合の流れは理解しており、決まり字を覚えている札は〇枚程度あります。

〇日の〇時に伺おうと思っているのですが、練習会の進行に差し支えございませんでしょうか。

お返事お待ちしております。

 

練習会の日程がわからない場合は、「練習会の日程を教えていただけますでしょうか」や「〇日から〇日の間に行われる練習会はありますか」などと書けば良いと思います。

蜂丸の敬語の使い方が正しくなかったら申し訳ありません!

ただ、こちらのお願いで見学させてもらうという状態なので、メールは敬語で書くべきです。これは競技かるたに限らず言えることだと思います。

 

練習会を見学してみよう

返信が来たら、いよいよ練習会に行きます!

最初は見学だけなので私服で構わないと思いますが、競技かるたの服装で見学しておくと、「服装も揃ってるし、ちょっとやってみる?」なんてこともあるかもしれません。

なので、最初から競技かるたの服装で見学するのはありだと思います。

着ていくのに抵抗があれば、あとで担当の方に「一応運動できる服を持ってきました!」と一言言うのも良いですね。

 

まずは練習会の会場の扉の前まで来て中の音を聞き、試合をしているようなら畳をバンバン叩いているときに入ると良いでしょう。

畳を叩く音がしている間は他の音が聞こえても良いので、「こんにちは」など挨拶をするのは構いません。

そうすれば、あとは担当者が色々と流れを説明してくれるはずなので従ってください。

この後の流れはかるた会や練習会によって様々なので内容は省略します。

 

先ほど紹介した「音を出してはいけないタイミング」は絶対に守るようにしてくださいね!

一人だけで練習するより練習会に参加する方がはるかに効果的!

独学で競技かるたを勉強し、練習するという方法もないことはないです。

しかし、先輩のアドバイスや同期の成長というのはとても刺激的で、競技かるたへの意欲がグーンと上がります。大会に参加するときも、練習会の仲間が一緒だと心強いですし。

ルールも決まり字も全部覚えないと練習会の参加ができないわけではありません。

ただ「音を出してはいけないタイミング」だけは確実に守りながら、近所の練習会に見学しに行ってみてはいかがですか?

きっと競技かるたがもっと好きになります(^ ^)