競技かるたのルール 基本の基本!

「競技かるた」って?

この「競技かるた道場 なにわづに」という競技かるた専用のサイトを立ち上げて何本か記事は作ってきました…が!

「ただ流れだけが知りたい!」「ルールをもう少し詳しく知りたい」とお思いの方も多いので、今回は流れをざっくり説明したもの、ルールをなるべくシンプルに説明したものの2つをご用意しました。

競技かるたのことを少しでも理解するのにお役に立てますように( ´ ▽ ` )

 

写真6枚だけで流れを説明すると…

ほんっとに大まかでいい!とりあえずざっくりとした流れを知りたい方は、今からお見せする写真と一言の説明を見てみてください。

①50枚の札を

②ぐちゃぐちゃに混ぜて

③25枚ずつに分けて

④札を並べて暗記して

⑤札を取ったり取られたりしながら

⑥自陣の札(文字が自分に向いている札)がなくなった方が勝ち

ということで、流れの説明は終わりです。

本当にざっくりとしていますので、大枠の大枠だけは理解できると思います。

以下は競技かるたの話がふわっと理解できるぐらいの流れや語句の説明をします。

 

自陣の札が早くなくなった方が勝ち

「競技かるた」がどんなゲームなのか、一言で説明するなら「自陣の札を早くなくしたら勝つゲーム」だと言えるでしょう。

ここで、「自陣」とは「自分の陣」を指します。「自陣の札」や、「自陣(の札)を取る」というように使います。

「自陣の札」は「持札」とも言い換えることができますが…今回は「できるだけシンプルに!」が目的なので「持札」なんて言葉は覚えなくていいですよ。

 

ひとまずこの言葉だけ知っておいて!

詳しい用語は省略しますが、どうしても「競技かるた」を説明する上で知っておいてほしい言葉があるので、その言葉だけ意味を書いておきますね。

 

読手(どくしゅ)…小倉百人一首の歌をランダムで一枚ずつ詠む人。

自陣(じじん)…自分の陣。

相手陣(あいてじん)…相手の陣。敵陣(てきじん)と言うこともある。

出札(でふだ)…読手が詠み、自陣と相手陣どちらかにあった札。

空札(からふだ)…読手が詠み、自陣と相手陣どちらにもなかった札。

これからは、流れをステップに分けて説明していきますよ。

 

1、50枚の札を25枚ずつに分ける。

競技かるたを初めてとーっても聞かれる質問の1つが「100枚使うんだよね?」。

確かに、百人一首を使うなら百枚全て使うというのではないかと想像しますよね。

ですが、実際の試合で使うのはその半分の50枚だけです。

なぜ100枚全て使わないのか。そうしないと空札の駆け引きがなくなってしまうからだと考えています。

詠まれた札が全て出るのも勝負にはなるのですが、空札があることでお手つきをすることもありますし、どんな空札があったか記憶していくことで決まり字の変化が分かり、より早く札を取ることができます。

決まり字の変化については、以前書いたこの記事を参照してください。

http://karuta-doujou.com/basic/kimarijihenka/

空札は一見何も考えなくてよさそうな存在ですが、実は出札を同じくらい大事な存在なんです。

空札への意識がいくかどうかで、競技かるたの実力もぐっと上がります。

あともう1つ考えられるのは、畳一畳ほどのスペースで行うものなので、100枚もスペースに入らないということですね。

 

また、50枚の札は自陣と相手陣同じ枚数になるように25枚ずつ持ちます。

自分で「どの札にしようかな〜」と選べるものではなく、裏返しにして相手と一緒にぐちゃぐちゃ混ぜて、そこからランダムに25枚ずつとります。

この時は、どんな札が自陣に来てくれたかドキドキしていますね。

 

2、自分の定位置に並べる。

そうして25枚持ったら、好き勝手に並べていいと言うものではありません。

横も縦も、その中で置ける位置にだってしっかり決まってるんですよ。

詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧になってください。

http://karuta-doujou.com/basic/hudanarabekata/

 

3、15分間暗記する。

厳密に言えば、13分間で暗記して、残りの2分間で準備運動を行います。

13分間での暗記時間は、ずっと座っていなければならないというわけではありません。

途中でお手洗いに行ったり、部屋を出て飲食をしたり、柔軟体操をしたりと人それぞれです。

 

暗記時間終了2分前になるとアナウンスがあります。それは「準備運動をしてもいいですよ」の合図でもあります。

そのアナウンスを聞くと、選手は自陣や相手陣の札を払う練習をします。

自分の暗記を動きながら再確認したり、どんな動きでそれぞれの札をとるか考えます。

上達すると、その時間に相手がどんな動き方をするのか確認することもします。

ここで試合への意識を高めていきます。

 

4、序歌が詠まれる。

暗記時間15分が終了すると、さあ試合開始です!

試合開始時には、対戦相手と読手に一回ずつ、正座のまま礼をしながら「よろしくお願いします。」と言います。

そうすると、読手が百人一首の歌ではない「序歌」と言われるものを読み始めます。

序歌は上の句を一回、下の句を二回詠みます。

 

なにわづに さくやこのはな ふゆごもり

いまをはるべと さくやこのはな

いまをはるべと さくやこのはな

 

その間に選手は試合への集中力をぐっと高めます。団体戦であれば、序歌の間に「〇〇、ファイトー!」などと掛け声を出します。

 

5、札を取り合う。

序歌の後はすぐに一首目が詠まれるので、選手は自陣の札を取ったり、相手陣の札を取ったりしていきます。

自陣にある札をとれば、自陣の枚数を一枚減らすことができます。

相手陣にある札をとれば、自陣から好きな札を一枚相手に送り、結局自陣の枚数を一枚減らすことができます。相手がお手つきした時も同様です。

そうやって、自陣の枚数をどんどん減らしていきます。

もちろん、相手が相手陣の札を取れば相手陣の枚数が一枚減りますし、

相手に自陣の札を取られれば、相手から札を一枚送られ、相手陣の枚数が一枚減ります。

お互いの陣の枚数が減っていく中、初めに陣の札がなくなった方が勝ちです。

 

6、札を片付ける。

どちらかが勝って試合が終了したら、試合開始時と同様、相手と読手に一回ずつ、正座のまま礼をしながら「ありがとうございました。」と言います。

そして、試合で使用した札が試合前と同じ50枚あるか、相手と一緒に数えていきます。(試合中に札がどこかに行っちゃうこともしばしばあるんです)

無事に50枚あれば、札を相手と自分の間に一束に積み重ねて置き、今度は相手にだけ正座のまま礼をしながら「ありがとうございました。」と言います。

そして、勝った方が札を持って片付けます。負けた方はその場で他の試合を見ることもありますし、試合会場を離れることもあります。

これで試合は完全に終了となります。

あくまで概略です!

今までお話ししたルールや流れはあくまで概略であり、あまり詳しく書かないようにしました。それでも、熱が入って詳しくなってる部分もあろうかと思います…ご容赦ください。

実際に競技かるたしてみたいな、という方にはもっともっとお伝えしたいことがあるので、他の記事も参考にされてみてください。

競技かるたは強いことももちろん大事ですが、礼節があってこその競技かるたであると蜂丸(サイト管理人)は思っています。

「競技かるた道場 なにわづに」を読んで競技かるたを理解した皆さんが、「ルールとマナーをしっかり守れていて素晴らしい!」と言われるような記事作りをしていこうと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。