なぜ手が途中で止まってしまうのか?

みなさんは試合中せっかく手が出ていたのに、途中で手が止まってしまい相手に取られてしまったという経験はありませんか?

蜂丸(管理人)は競技かるたを初めて最初の1年くらいはかなりこの現象がありました。

あと少しで取れたはずなのに、相手に取られてしまうというのは何とも残念ですし、悔しいものですよね。

今回はこの「手が途中で止まってしまう」理由とその対策についてまとめていこうと思います!

 

なぜ手が止まってしまうのか?

まず手が止まってしまう理由として一番考えられるのが「暗記不足」です。

競技かるたでは、音を聞いて「この札かもしれないという疑念」が「この札だ!という確信」に変わった瞬間に札を払います。

その際に暗記が不十分だと「この札かもしれない」と思って手を伸ばす段階までは行けますが、「この札だ!」と確信を持つことができないため、払い切ることができないのです。

決まり字が詠まれるまでのほんの短い時間(0.2~0.3秒くらいの世界)で、正しく判断して払うためには「どの札がどこにあった」程度の暗記ではなく、「自然と条件反射的に体が動いてしまう」レベルまで強く暗記しておく必要があるのです。

 

暗記の仕方が悪いというケースもある

ただ、暗記自体は十分にできているけども、暗記の仕方が悪いせいで手が止まってしまうというケースもあります。

一番多いのが「1音目を意識しすぎている」ケースです。

確かに競技かるたでは最初の1音目はとても大事です。

1音目でしっかり反応できなければ、どうしても出遅れてしまいますし、相手に手を出されて動きにくくなってしまいます。

しかし、1音目を強く意識しすぎると、1音目で札の近くまで手が出るものの、そこで満足してしまい、2音目以降がおろそかになってしまいがちです。

すると最初は鋭く手が出るけど、そのまま止まってしまって結局相手に取られてしまうという残念なことになってしまいます。

 

手が止まることへの対策

では次に対策です。

手が止まってしまう理由として最も多いのが「暗記不足」なので、まずは自分自身の暗記を見直してみましょう。

相手陣の3字決まりなど、手が止まりやすい札は特に意識して暗記してみるといいと思います。

試合中はゆっくりと思い出す時間はありませんし、相手が手を出してきて翻弄される可能性もあります。

色々な状況の中でも、変わらず反応するために、強いイメージを持っておきましょう。

そして、暗記する上で「決まり字の最後の文字を強く意識する」ということをしてみてください。

「いまこ」だったら三文字目の「こ」を強く意識するという感じです。

試合ではこの決まり字の音を聞いて腕を振る訳なので、この音で動くイメージをしっかりと持っておきたいものです。

「いま…」と詠まれているときに、自分が次の「こ」の音を待っている状態で聞いていていれば、いざ「こ」が詠まれた時は迷いなく払えると思います。

そして暗記をしているときに、(特に3字決まり、4字決まりなど)決まり字で伸びるイメージを持って暗記をしておきましょう。

札まで加速度的にスピードアップし、決まり字が詠まれた瞬間に札に触る、そういった取りがベストです。

 

空札の時の逃げ方も大事

ちなみに出札ではないので取りとは直接関係ないようにも思えますが、空札の時の逃げ方も多少関係があります。

空札の時はそのまま手を進めたら触ってしまうため、かるた選手は動きを変えることで空札から逃げます。

この時に札の直前で急ブレーキを踏むようにして止まると、札の近くで止まる癖がついてしまうのであまり良くありません。

なるべく払いの動作の延長で、手を下に動かさず、反対に上に行くことで逃げるようにしましょう。

普段からブレーキをかけない動き方を体に覚えさせるようにしましょう。

 

まとめ

今回は手が途中で止まってしまう理由、対策についてでした。

途中までは反応できている札なので、絶対に心がけ次第で取れるようになる札です。

こうした札をボロボロと取りこぼしていくと相手を楽にさせてしまい、負けにつながってしまいます。

ぜひ手が止まらず取れるように練習してみてくださいね!