【タイトル戦】競技かるたの3大・4大タイトル戦について

将棋のタイトル戦は8つ(竜王戦名人戦王将戦王位戦王座戦棋王戦、棋聖戦叡王戦)あります。

囲碁では7つ(棋聖戦名人戦本因坊戦王座戦天元戦、碁聖戦十段戦)あります。(ちなみに2018年現在この7つのタイトル全てを井山裕太九段が独占しているらしい。すごすぎ!)

競技かるたにもタイトル戦があり、トップレベルによりタイトルをかけて毎年争われています。今回は競技かるたのタイトル戦についてご紹介しますね。

 

競技かるたのタイトル一覧

では競技かるたのタイトル一覧です。(2018年現在のものなので今後追加や変更があるかも??)

 

名人戦・クイーン戦(1月初め)

競技かるたの最高峰の大会と位置付けられており、最も栄誉あるタイトル

選抜かるた大会(3月上旬)

A級のポイント獲得者によって争われる大会

全日本かるた選手権(4月下旬)

A級選手によるトーナメント戦で日本一を決める大会

女流選手権(6月上旬)

女性選手日本一を決める大会

 

では、それぞれの大会について細かく見ていきましょう〜(o^^o)

 

名人戦・クイーン戦(1月初め)

名人戦とクイーン戦は名実ともにかるた日本一を決める大会です。

名人戦が男性、クイーン戦が女性のタイトルです。

(以前までは女性が名人戦に出ることも可能だった?らしいのですが、規則が変更されて完全に分離されました。)

名人戦は1955年から、クイーン戦は1957年から行われており、かるたの大会の中では伝統のある一戦です。

場所も「かるたの聖地」とも呼ばれている滋賀県近江神宮にて行われます。

近江神宮↓↓(赤くてかっこいい)

 

試合は全5試合で、そのうち先に3勝した方の勝ちとなります。

これまでクイーン戦は3本勝負で2勝した方が勝ちだったのですが、2019年から名人戦と同じ5回戦に変わりました。

名人・クイーン VS 挑戦者 という対戦形式です。

他のタイトル戦と異なり、勝てばまた来年も防衛という立場で出場することができます。

将棋や囲碁のタイトル戦とそこは同じですね。

 

出場する方法

http://karuta-doujou.com/games/title-match/meijin-queen-mitinori/

名人戦・クイーン戦に出場するには、まず予選会に参加しなければなりません。

予選会の参加資格はA級選手であること。(ただし今後A級人数の増加に伴い、段位が高い人を優先とするらしいです。)

予選会は10月下旬東日本・西日本の2会場で同日開催され、それぞれ名人戦予選、クイーン戦予選が行われます。(参加費はたしか5000円だったはず)

東日本の方は文京区大塚にある「かるた会館」で、西日本の方は本選と同じ近江神宮勧学館で行われます。

本選とは違い、和装着用は義務づけられていません。

この予選会(トーナメント方式)を勝ちにくと、東代表、西代表となります。

 

そして、晴れて代表になると今度は11月下旬の挑戦者決定戦に出場できます。

挑戦者決定戦は東日本予選が行われた「かるた会館」で行います。

本選が近江神宮で、西の選手に有利となってしまうため、決定戦は東で行うということだと思われます。

挑戦者決定戦は3本勝負で、先に2勝した方が勝ちとなります。

挑戦者決定戦は和装で行います。

ここで見事2勝した人が翌年1月の本選に挑戦者として出場できるのです。

 

このように名人戦・クイーン戦は①予選会②挑戦者決定戦③本選というように3段構造となっているので、いかにそのタイトルを取るのが難しいか、わかると思います。

 

選抜かるた大会(3月上旬)

通称:選抜 です。

文字通り数多くいるA級選手の中でも選び抜かれた選手のみが出場することのできる大会です。

2018年が第33回大会ということなので、1986年から開催されているようです。

会場は明治神宮神宮会館の研修道場)です。

タイトル戦ということでこちらも由緒正しい神社での大会です。

ちなみに会場は本殿よりも山手線側にある神宮会館という場所で行われます。

 

出場する方法

選抜に参加する条件は

一昨年10月1日~去年9月30日の間にA級得点を獲得していることです。

 

A級得点などの仕組みについては別の記事で紹介しますが、簡単に言うと

優勝 :8点
準優勝:4点
3位 :2点
4位 :1点

です。

つまり公式のA級の大会で4位(ベスト8)以上に入賞すれば、その翌年または翌々年に出場することができます。

参加費は無料です。

 

全日本かるた選手権(4月下旬)

通称:選手権

今のところA級選手であれば誰でも出場できる大会です。

しかし、実力選手の多くが参加する大会なので勝ち上がるのは容易ではありません。

2018年が第57回大会なので、1962年から開催されているようです。

会場はホテルフォレスタ

愛知県豊田市にある総合リゾート施設です。

 

出場する方法

現時点では唯一、すべてのA級選手に参加資格が与えられた大会です。

参加費は5000円(軽食つき)です。

ただし、今後はA級人数の増加に伴い、予選などが行われる模様です。

 

女流選手権(6月上旬)

女性選手日本一を決める大会です。

他の3つの大会とは異なりB級、C級、シニア級も同時開催されるのが特徴です。

1969年から開催されているようです。

会場は福井県あわら温泉にある清風荘。

温泉に入ってゆっくりリラックスできていいです。

 

出場するには

女性選手(A級)であれば誰でも参加できます。

参加費は通常の大会と同じ2500円、リーズナブルです。

タイトルとはなりませんが、B級・C級・シニア級もあるので、A級ではない選手もある意味出場できるということになります。

 

タイトルの格付け(個人的見解)

①男性の場合

男性選手は3冠です。

選抜<選手権<<<名人戦

という感じ

 

②女性の場合

女性選手は女流が加わった4冠です。

選抜<女流<選手権<<<クイーン戦

という感じ。

 

大会の伝統などを考えると概ねこういった感じだと思います。

圧倒的に名人戦・クイーン戦が重視されている気がします。

 

まとめ

  • 男性は3冠(名人戦・選手権・選抜)
  • 女性は4冠(クイーン戦・選手権・選抜・女流)

 

タイトル戦は基本ニコニコ動画で配信されるので、ぜひそちらでご覧になってみてください。

名人戦・クイーン戦などは観覧も出来ますが、昨今のかるたブームで、席は抽選になっているらしいです。

今の所タイトル戦はすべて上半期なので、下半期にも新しくタイトル戦ができたらと思ったりします。