【払いの練習】スピードを上げる!払いの練習パターン

一流選手の動画を見ると信じられないくらい素早い手の動きをしていることに気づくと思います。

なぜ一流の選手たちはあんなに速く札を払うことができるのでしょうか?

速く札を払うためには暗記の正確さ、耳(感じの良さ)、高い集中力など様々な力が必要になりますが、その中でも特に「払いの技術が高いこと」は重要な要素でしょう。

今回は札を取るスピードを高めるための払いの練習の基礎として、払い練を5パターンご紹介します。

 

(1)四隅に札を置いて払う

↑このように相手陣下段の左右と自陣下段の左右に札を配置し、払いの練習をしていく最も基本的な方法です。

並べられた札のなかでも四隅(特に相手陣)は最も遠い場所なので、そこをしっかり取れるように練習しておけば、他の場所は比較的楽に取れます

(敵陣下段の真ん中に裏にした札を置いているのは、下段の高さの目印にして並べやすくするためです。)

この練習をする時に意識することは

Point!
・一字決まりを取る感じでとにかく素早く払う ・四隅すべてを速く取れるようにすること(明らかに遅い場所がないように) ・特に相手陣の2枚は大回りせず、直線的な軌道で取れるようにすること

です。

実際大回りせず、直線的に取るために畳にマジックペンで直線を引いた人もいるらしいです。

この練習は純粋なスピードアップを目的とする人に向いています。

 

(2)試合形式に札を並べて払う

↑このように札を試合と同じように並べた練習方法。

実際には四隅だけではなく、上段・中段の札や内側の札、相手によっては上段の中央に浮き札を置く人もいますので、そうした札に対しても素早く払うためには実際の試合と同じように並べて払うといいでしょう。

単純にスピードを高めたいだけであれば置かれた札に関係なく、全部一字決まりのタイミングで払うようにし、逆にタイミングを合わせられるようになりたいのであれば、その札の詠まれる音を頭の中でイメージしながら取ると効果的です。

この練習をする時に意識することは

Point!
・札直で取ること(払う札を直接触る) ・内側の札は突き手気味、外側の札は払い手気味など場所ごとの取り方の違い ・時には渡り手(同じ陣地内で左右に払う)や、戻り手(相手陣から自陣に戻る)も練習 ・上段の札を取るときに違う陣を触らないようにする

です。

この練習は、数ある札の中からその出札を触るため、札直で取る練習になります。

札との距離感などを養うことができます。

 

(3)100枚ノック形式(わんこそば形式)

↑相手陣の左右の下段に札を置いてもらい、置かれた直後に払う練習です。

札を置いてあげる人は早いペースで、左右ランダムにどんどん札を置いていきます。

取る側の人は左右どちらの札が取られるのか分からないので、両方とも取れる構えで待っていなければなりません。また、置かれる札に対して遅れないようにどんどん払わないといけないので、かなり疲れる払い練だと思います。

この練習をする時に意識することは

Point!
・左右のバランスが崩れないように構えること ・四隅練習と同様に素早く直線的に払うこと ・疲れてきても雑にならないように気を付けること

です。

ペースにもよりますが、50枚くらいでもかなり息が上がってきます。

この練習は、バランスと持久力を鍛えるのに向いています。

 

(4)四段目に並べて払う

↑この練習では相手陣の下段のさらに奥にもう一段(四段目)を設けて払いをします。

下段よりもさらに遠いところに手を伸ばさないといけないので、通常の試合よりも高い負荷をかけた練習ということになります。

もちろん四段目というものは存在しないので、意味がないように感じる方もいるとは思いますが、四段目の札を払うことで本来の下段が近く感じるというのが目的です。

この練習をする時に意識することは

Point!
・しっかり手を伸ばして取ること ・下半身を使って無理のないフォームで取ること

です。

通常よりも遠いところの札を取るので、手をしっかり伸ばして下半身も連動させないと取ることができないので、全身を使うトレーニングにもなります。

試合になると下段が遠く感じてしまう人に向いている練習方法です。

 

 

以上、払いの練習4パターンでした!