【団体戦のルール】個人戦との違いや声かけなど
かるたの試合は1対1で行われるので、基本は個人戦なのですが、団体戦の試合も行われます。
有名なところでいうと「高校選手権」や「職域大会」などなど。(他にもいろいろある)
特に夏の近江神宮で行われる高校生限定大会である「高校選手権」は「かるた甲子園」とも呼ばれ、その団体戦に照準を合わせている高校生は多いです。
今回は団体戦の基本的なルールについて簡単に説明していきます!
団体戦の勝ち負けについて
団体戦とはいってもかるたの団体戦は個人戦が複数ある、というだけのことです。
3人団体であれば3組の個人戦が、5人団体であれば5組の個人戦が横並びに行われます。
勝ち負けについてですが、過半数の選手が勝ったほうのチームが勝ちということになります。
3人団体の場合は2人が、5人団体の場合は3人が勝てば勝ちということになります。
枚数差などは関係なく、ただ勝った人数が多いほうが勝ちとなるので、1人の力だけでは勝てないということになります。
声かけについて
ではただ横並びに個人戦をするだけなのか、といえば実はそうでもありません。
声かけとはチームの選手同士が仲間に対して行う応援のようなものです。
声を出したり応援されることで力が出る、らしい。
なお、ないとは思いますが相手を威圧したり気分を害するような声かけはマナー違反となるので気を付けましょう。
よくある声かけパターン
ここではよく団体戦で見られる声かけパターンを紹介します。
まあいろいろあるのですが、今回はその中でもとくに代表的なものだけに絞って紹介しています。
「○○(チーム名)ファイト~」
主に序歌の1回目の下の句のときの声かけです。
「○○ファイト~!」
今を春べと~
というふうになります。主将(キャプテン)が「○○ファイト~!」と言ったらそれに対して残りの選手が「ファイトー」というパターンが一般的(古典的)でしょう。
試合中になんとなく言うときもあります。
「ナイス~」
これは仲間の選手が取ったときに使われる声かけです。
「こっち(敵陣)抜いたよ~」「○○ちゃんナイス~」
といった感じ。
取ったよーと言われなくても取っただろうと思ったときには言ったりもするが、実際は取ってなくて変な空気になることもしばしばあります。
「チャンス~」
またしてもカタカナです。
「チャンス~」は仲間の相手選手がお手つきをしたときに発せられます。
「チャンス活かしていこう!」という声かけもよくみられます。
相手がミスしたことで嬉々として声かけするのはどうかと思いますが、まあ団体戦なので仕方ありませんね。
「○○(チーム名)1勝!」
勝った時には
「○○1勝!」「○○2勝!」
といいます。
団体戦はさきに過半数が勝つゲームなので、誰が勝って誰が負けたのかを把握しておくことが大切です。
勝ったら元気よく報告してチームにいい流れをもたらすといいでしょう。
最後の試合が終わるまでは試合中
個人戦では自分の試合が終わって札を引き上げたら控室などに戻ったり自由にできますが、団体戦の場合は最後の1組が終わるまで畳の上にいる必要があります。
大会によっては勝ち負けを別の場所に報告して札を引き上げることもありますが、その場合でも報告が終わったら試合をしていた場所に戻ります。
試合が終わったら全員で礼をして、そこで初めて試合が終了するためです。
将順について
団体戦では将順といってチーム内で選手に序列をつけることが多いです。
「主将」「副将」「三将」「四将」……という感じ。
特に意味のないこともありますが、場合によってはこの将順が大事になります。
予選リーグなどで順位を決める際に、重視される基準が優先度の高い方から順に
①チームの勝ち数 ②チームの勝ち星の数 ③主将の勝ち数(以下副将の勝ち数、三将の勝ち数、、、)
となっています。
①チームの勝ち数はチームとして何勝したのか、ということ。
②のチームの勝ち星の数は、同じ1勝でも4勝1敗の方が3勝2敗よりも上ということです。
そして③については主将がより多く勝っているチームの方が上ということです。主将の勝ち数が同じ場合は副将、副将でも決まらない場合は三将で比べていく、ということになります。
そのため、一番勝ちそうな人が主将とするのが王道です。
特に主将の勝ち数を気にしない大会の場合には年功序列などで決めることが多いです。
札合わせと札分けについて
団体戦では先に3勝(5人団体の場合)すればいいので、個人の勝ち負けではなくチームとしての勝ち負けを考え、「札合わせ」や「札分け」といったテクニックが試合終盤に行われることがしばしばあります。