暗記時間の基本ルールとマナー
競技かるたでは試合前に必ず「暗記時間」という時間があります。
文字通り「暗記」する「時間」なのですが、試合の経験がない人にとってはどんなものなのかよく分からなかったりします。
そこで今回は「暗記時間」について簡単に説明していきます!
暗記時間=札の位置を覚えるための時間
どんなにトップクラスの選手でもさすがに札が並べられた瞬間に50枚の札の位置を100%正確に暗記することなどできません。
覚えることができてせいぜい全体の50%程度でしょう。
そのため、札の位置を覚えるための時間が必要となります。
この時間が「暗記時間」です。
選手たちは暗記時間の間に札の位置を正確に暗記します。
暗記時間は15分間
暗記時間は15分間です。
多くの選手が札を並べ終わると同時に暗記時間が計測され、暗記時間が終了すると試合開始となります。
おそらく長いような短いような絶妙な長さだと思います。
かるたを初めて最初のうちは慣れていないのでなかなか全ての札の位置を暗記するのは厳しいと思います。
練習を重ねるにつれ暗記の速さが速くなり、15分間で全ての札の位置を正確に覚えられるようになります。
残り2分になると素振りができる
暗記時間が残り2分になると「2分前です」というアナウンスがあり、それ以降は素振りをすることができます。
素振りをすることで体を温めたり、札の位置を体感で正確に覚える効果のほか、実際に手を動かして暗記したほうが本番に近いので、強く暗記できるというメリットがあります。
逆に言うとそれまでの13分間は手を動かして暗記することは出来ません。素振りができない13分間は頭の中で暗記を進めていくことになります。
暗記時間中は席を外してもOK
ちなみに暗記時間中は15分間ずっと畳の上に座っていなければいけないわけではなく、席を外しても大丈夫です。
席を外す際は必ず「失礼します」と相手に一礼をし、戻ってきたときは「失礼しました」と言うのがマナーです。
暗記時間中の立つ理由としては
- おやつや水分補給
- お手洗い
- 準備運動
- 一服
- 気分転換
- 羽織っている服を脱いで置きに行く
- 覚えすぎないため
など様々です。
ただ、初心者のうちは多分15分間のうちに全ての札の位置を覚えるだけで精一杯なので、席を外すことは少ないと思います。
暗記時間中のマナー
実際に札が読まれている競技の時間ではないですが、暗記時間も勝敗に関わる非常に重要な時間です。
そのため、対戦相手や他の競技者の迷惑にならないよういくつかの注意点があります。
会場付近では大声でしゃべらない
暗記時間中に席をはずし、他の人と話すということもあるとは思いますが、その際会場の近くでは大きな声でしゃべらないようにしましょう。
自分は席を外していても他の選手は必死に暗記をしている時間です。
その時にまわりでしゃべられると集中が切れてしまいます。
残り2分までは手を動かしすぎない
さきほど書いたように暗記時間は残り2分になるまで素振りをすることが禁じられています。
ところが、実際には素振りほどではないにせよ細かく手を動かして暗記している人も結構います。手を動かしたほうが頭に入りやすいためです。
しかし暗記時間中に手を動かしすぎると相手にとっては気になるのであまり良いことではありません。なるべくやらないようにすべきでしょう。
まとめ
- 暗記時間は札の位置を覚えるための時間
- 暗記時間は15分で、残り2分になると素振りができる
- 暗記時間中は席を立つこともできる
- ただし会場近くでは静かにしよう
- 暗記時間中は手を動かし過ぎないように!