【決まり字】100首の決まり字一覧(むすめふさほせ順)

競技かるたは上の句を聞いて、それに対応する下の句を取るゲームです。

そのため、上の句と下の句をしっかり対応させて覚えることが必要となりますが、実際にはそれだけでは素早く札を取ることはできません。

競技かるたには「決まり字」といって、「そこまで聞けばその札だと分かる文字」があります。

今回は競技かるたの基本中の基本、決まり字について見ていきましょう~

 

決まり字=そこまで聞けばわかる文字

決まり字とは簡単に言うと「そこまで聞けばその札だと判定できる文字」のことです。

例えば百人一首の1番の歌は「あきのたの」という上の句ですが、この札の決まり字は「あきの」なので、そこまで聞けば分かるということになり、それ以降は聞く必要はないのです。

百人一首には100枚の札があり、その全てに決まり字があります。決まり字は始めの1音を聞けばその札だと分かる1字決まりの札もあれば、6音目まで聞かないと判別できない6字決まりの札もあります。

競技かるたの選手(大会で試合をするレベルの選手)は皆この決まり字を完璧に覚えているため、上の句の始めの数文字が読まれた瞬間に札を認識することができるのです。

 

100首決まり字一覧

それでは早速100首全ての決まり字を見ていきます。

赤い色になっているところまでが決まり字です。

最初の3つの固まりが上の句、後ろの2つが下の句に対応します。

 

むすめふさほせ(1枚札)

らさめの つゆもまだひぬ まきのはに きりたちのぼる あきのゆふぐれ

みのえの きしによるなみ よるさへや ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ

ぐりあひて みしやそれとも わかぬまに くもがくれにし よはのつきかな

くからに あきのくさきの しをるれば むべやまかぜを あらしといふらむ

びしさに やどをたちいでて ながむれば いづこもおなじ あきのゆふぐれ

ととぎす なきつるかたを ながむれば ただありあけの つきぞのこれる

をはやみ いはにせかるる たきがはの われてもすゑに あはむとぞおもふ

 

うつしもゆ(2枚札)

うかりける ひとをはつせの やまおろしよ はげしかれとは いのらぬものを

うらみわび ほさぬそでだに あるものを こひにくちなむ なこそをしけれ

つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど

つくばねの みねよりおつる みなのがは こひぞつもりて ふちとなりぬる

しのぶれど いろにいでにけり わがこひは ものやおもふと ひとのとふまで

しらつゆに かぜのふきしく あきののは つらぬきとめぬ たまぞちりける

ももしきや ふるきのきばの しのぶにも なほあまりある むかしなりけり

もろともに あはれとおもへ やまざくら はなよりほかに しるひともなし

ゆふされば かどたのいなば おとづれて あしのまろやに あきかぜぞふく

ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえ ゆくへもしらぬ こひのみちかな

 

いちひき(3枚札)

いにしへの ならのみやこの やへざくら けふここのへに にほひぬるかな

いまこむと いひしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな

いまはただ おもひたえなむ とばかりを ひとづてならで いふよしもがな

ちはやぶる かみよもきかず たつたがは からくれなゐに みづくくるとは

ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて あはれことしの あきもいぬめり

ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつ すゑのまつやま なみこさじとは

ひさかたの ひかりのどけき はるのひに しづこころなく はなのちるらむ

ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににほひける

ひともをし ひともうらめし あぢきなく よをおもふゆゑに ものおもふみは

きりぎりす なくやしもよの さむしろに ころもかたしき ひとりかもねむ

きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ

きみがため をしからざりし いのちさへ ながくもがなと おもひけるかな

 

はやよか(3枚札)

はなさそふ あらしのにはの ゆきならで ふりゆくものは わがみなりけり

はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに

はるすぎて なつきにけらし しろたへの ころもほすてふ あまのかぐやま

はるのよの ゆめばかりなる たまくらに かひなくたたむ なこそをしけれ

やすらはで ねなましものを さよふけて かたぶくまでの つきをみしかな

やへむぐら しげれるやどの さびしきに ひとこそみえね あきはきにけり

やまがはに かぜのかけたる しがらみは ながれもあへぬ もみぢなりけり

やまざとは ふゆぞさびしさ まさりける ひとめもくさも かれぬとおもへば

よもすがら ものおもふころは あけやらで ねやのひまさへ つれなかりけり

よをこめて とりのそらねは はかるとも よにあふさかの せきはゆるさじ

よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ あまのをぶねの つなでかなしも

よのなかよ みちこそなけれ おもひいる やまのおくにも しかぞなくなる

かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもひを

かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける

かぜそよぐ ならのをがはの ゆふぐれは みそぎぞなつの しるしなりける

かぜをいたみ いはうつなみの おのれのみ くだけてものを おもふころかな

 

み(5枚札)

みせばやな をじまのあまの そでだにも ぬれにぞぬれし いろはかはらず

みちのくの しのぶもぢずり たれゆゑに みだれそめにし われならなくに

みよしのの やまのあきかぜ さよふけて ふるさとさむく ころもうつなり

みかきもり ゑじのたくひの よるはもえて ひるはきえつつ ものをこそおもへ

みかのはら わきてながるる いづみがは いつみきとてか こひしかるらむ

 

たこ(6枚札)

たかさごの をのへのさくら さきにけり とやまのかすみ たたずもあらなむ

たきのおとは たえてひさしく なりぬれど なこそながれて なほきこえけれ

たごのうらに うちいでてみれば しろたへの ふじのたかねに ゆきはふりつつ

たちわかれ いなぱのやまの みねにおふる まつとしきかば いまかへりこむ

たまのをよ たえなばたえね ながらへば しのぶることの よわりもぞする

たれをかも しるひとにせむ たかさごの まつもむかしの ともならなくに

こぬひとを まつほのうらの ゆふなぎに やくやもしほの みもこがれつつ

このたびは ぬさもとりあへず たむけやま もみぢのにしき かみのまにまに

こひすてふ わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもひそめしか

これやこの ゆくもかへるも わかれては しるもしらぬも あふさかのせき

こころあてに をらばやをらむ はつしもの おきまどはせる しらぎくのはな

こころにも あらでうきよに ながらへば こひしかるべき よはのつきかな

 

わお(7枚札)

わびぬれば いまはたおなじ なにはなる みをつくしても あはむとぞおもふ

わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ よをうぢやまと ひとはいふなり

わがそでは しほひにみえぬ おきのいしの ひとこそしらね かわくまもなし

わすらるる みをばおもはず ちかひてし ひとのいのちの をしくもあるかな

わすれじの ゆくすゑまでは かたければ けふをかぎりの いのちともがな

わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの くもゐにまがふ おきつしらなみ

わたのはら やそしまかけて こぎいでぬと ひとにはつげよ あまのつりぶね

おくやまに もみぢふみわけ なくしかの こゑきくときぞ あきはかなしき

おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ

おもひわび さてもいのちは あるものを うきにたへぬは なみだなりけり

をぐらやま みねのもみぢば こころあらば いまひとたびの みゆきまたなむ

あふことの たえてしなくば なかなかに ひとをもみをも うらみざらまし(※)

おほえやま いくののみちの とほければ まだふみもみず あまのはしだて

おほけなく うきよのたみに おほふかな わがたつそまに すみぞめのそで

(※「おおこ」と読む)

な(8枚札)

なつのよは まだよひながら あけぬるを くものいづこに つきやどるらむ

ながからむ  こころもしらず  くろかみの みだれてけさは ものをこそおもへ

ながらへば またこのごろや しのばれむ うしとみしよぞ いまはこひしき

なげきつつ ひとりぬるよの あくるまは いかにひさしき ものとかはしる

なげけとて つきやはものを おもはする かこちがほなる わがなみだかな

なにしおはば あふさかやまの さねかづら ひとにしられで くるよしもがな

なにはえの あしのかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや こひわたるべき

なにはがた みじかきあしの ふしのまも あはでこのよを すぐしてよとや

 

あ(16枚)

あけぬれば くるるものとは しりながら なほうらめしき あさぼらけかな

あしびきの やまどりのをの しだりをの ながながしよを ひとりかもねむ

あひみての のちのこころに くらぶれば むかしはものを おもはざりけり

あきかぜに たなびくくもの たえまより もれいづるつきの かげのさやけさ

あきのたの かりほのいほの とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ

あはぢしま かよふちどりの なくこゑに いくよれざめぬ すまのせきもり

あはれとも いふべきひとは おもほえで みのいたづらに なりぬべきかな

あまつかぜ くものかよひぢ ふきとぢよ をとめのすがた しばしとどめむ

あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも

あらざらむ このよのほかの おもひでに いまひとたびの あふこともがな

あらしふく みむろのやまの もみぢばは たつたのかはの にしきなりけり

ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし

ありまやま ゐなのささはらかぜふけば いでそよひとを わすれやはする

あさぢふの をののしのはら しのぶれど あまりてなどか ひとのこひしき

あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに よしののさとに ふれるしらゆき

あさぼらけ うぢのかはぎり たえだえに あらはれわたる せぜのあじろぎ

 

決まり字の覚え方

以上100首の決まり字でした。

なかなか覚えるのは大変ですが、これさえ覚えてしまえばあとは楽しく試合をしながら上達できるので最初の我慢だと思ってなんとか覚えてみてください。

ゴロ合わせでもいいですし、根性で覚えてもいいです。

とにかく、上の句の決まり字を聞いたら下の句が浮かぶように。また、下の句の札を見てすぐその上の句の決まり字が浮かぶようになればOKです!

下の句から上の句は札落としをすると上達します。

また、最近は「きまり字かるた」といって普通のかるたの札に決まり字が印刷されているものもあります。

 

決まり字は変化する

一応100首全ての決まり字を見ていきましたが、決まり字は実際は試合中に変化しています。

決まり字の変化についてはこちらを参照してくださいね。