【かるたの級とは】A級になるまでの道のり
競技かるたには段位の他にも級という概念があります。
かるたの世界では実は段位よりも級の方が重要で、大会も級ごとに行われます。
そこで今回はかるたの級について簡単にご説明していきます。
かるたの「級」とは
かるたには一般にA級からE級までの5つのクラスが存在します。A級が最も上の級で、順番にB級、C級、D級、E級です。
多くの場合段位と級は下の図のように対応します。
ただし「功労や名誉によって段位を得たが大会は下の級で出場する人」や「かつて入賞して昇段したが、久々に大会に出たため下の級で出場する人」などがいるようで、たまにB級四段、C級二段など変わった級&段位の選手もいます。(稀ですが)
昇級&降級について
昇段と一緒で、大会で優勝や入賞するなど一定の条件を満たせば上の級にランクアップ(昇級)することができます。
基本的には上がるだけで、降級することはないので、一度A級選手になってしまえばたとえ大会で勝てなくなってもB級やC級になることはありません。
そういった意味では囲碁や将棋よりも甘いシステムかもしれませんね。
ただ今後上位の級の人数が増えたらどうなるかは分かりません。
A級について
A級は四段以上の選手からなるリーグです。名人やクイーンなどかるた界のトップ選手もこのA級に在籍しています。
A級はいわばトップリーグなので、大会では読手(読み手)から最も近い位置で試合を取ることが多いです。
B級について
B級は主に二段と三段の選手からなるリーグです。
二部リーグということにはなりますが、B級上位の選手の中にはA級選手と全く引けを取らないような実力者もいます。
B級で優勝or準優勝すればA級に昇級することができますが、B級には手強い選手も多くいるためなかなか容易なことではありません。実力があっても何年もB級を抜けれない選手も少なくありません。
ちなみにB級で準優勝をした選手のことをB'(Bダッシュ)と呼ぶことがあります。
これは、準優勝を二回すればA級に昇級でき、そのため一度準優勝するとリーチ状態となるためです。
C級について
C級には主に初段の選手が在籍しています。
C級以上は段位をとった選手(つまり過去に大会で入賞した選手)のみからなるリーグのため、D級までと違い極端に弱い人と当たることはありません。
3位入賞(ベスト4)でB級に上がれるので、一見簡単そうですが、一定の実力がなければ難しいです。
D級について
D級の出場自体には特別な条件はいりません。初めて出た大会がD級という人も多いです。
D級は無段の中でもC級昇級(初段獲得)を目標としたリーグで、ここで入賞すればC級に昇級できます。
全くの初心者もいれば、有段者と変わらない実力の人もいて、かなり実力差があるという印象です。
E級について
E級は無段の選手の中でも、まだ競技かるたを初めて間もない人など初心者向けの級です。
D級とE級を両方開催する大会もありますが、運営の合理化のためにE級を開催しない大会もあります。
E級は初心者用の級ですが、対戦形式は他の級と変わりませんし、100首の決まり字やルールを覚えていかなければ通用しないでしょう。
http://karuta-doujou.com/games/general/e-dkyuu-tigai/
上記以外の級
上記以外の級についても説明しておきます。
F級とG級
非公式大会などでたまに見かける級です。
F級はE級よりもさらに下のレベルの級として位置づけられることが多く、百首覚えていない選手もいたりします。
G級はシニアの初心者などを対象にしている級のようです。
S級・超A級
たまに出てくる用語ですが、正式なものではありません。A級で優勝した経験のある選手など、A級のトップ選手に対して使う用語です。
でもA級の人数が増えてきたら、いつの日か本当にS級が増設されるかもしれませんね!